瀬尻の赤芽芋(里芋)の歴史は古く、「瀬尻平山恋しかないが、岩の間の芋恋し」と謡われたように、この地域の里芋は美味しいとされていました。
また、江戸時代後期に、江戸の有名な絵師:司馬江漢が、サイ川(西川)で昼食をした際には、その家の老婆は次のように話したとされています。
「……米とては一粒もなし、ヒエ、麦に芋の食にいたします……」
里芋がこの地域における食糧の大きなウエイトを占めていたことが偲ばれる記録も残ります。
 

貴重な在来作物

赤芽芋は、龍山地域で暮らす方々の手によって大切に栽培され保存されてきた在来作物で、長い歳月を経て現在に受け継がれています。
NPO法人ほっと龍山では、このような在来作物を「貴重な資産」として保存継承する必要があると考え、育て守る活動を続けています。
 

 
NPO法人ほっと龍山が管理する畑で収穫した赤芽芋は、本来なら、ほっとぴあたつやま産業祭で串芋として試食・販売されますが、今年の産業祭はコロナ禍のため開催されません。龍山地域内にある特産品販売所などで赤芽芋を使った加工品を販売する予定です。